光でドライアイを治療する?日本で初めて承認されたIPL治療器「OptiLight」
新型コロナウイルスの影響によりリモートワークが増加。それに伴いパソコンやスマホと向き合う時間が増えていき、ドライアイも気になるようになってきます。
目薬をさしたり、パソコンの使用時間を気にしたりしても、なかなか治らないドライアイ。あなたのドライアイの原因にはMGD(マイボーム腺機能不全)という病気が隠れているかもしれません。MGDになると目の油分が不足して、目の乾燥等の原因になります。
このMGDの治療を目的として日本で初めて承認されたIPL治療器「OptiLight」がルミナス・ビー ジャパン株式会社より発表されました。
1月24日、東京都の六本木アカデミーヒルズにて開催された発表会では下記4名の方が登壇。マイボーム腺機能不全の解説から、OptiLightの紹介まで行われました。
東邦大学医療センター大森病院 眼科 堀裕一氏
ルミナス・ビー ジャパン株式会社 代表取締役社長 伊藤嘉規氏
同社 Vision事業部 副事業部長 飯山弘晃氏
同社 メディカルアフェアーズ マネージャー 増田絵美氏
ドライアイ患者は日本に2200万人以上
ドライアイはさまざまな要因で発生する目の疾患です。日本には2200万人以上いるといわれていて、女性に多いとされています。
その原因は多岐に渡り、コンタクトレンズの使用、加齢によるもの、パソコンの長時間仕様などが挙げられます。それに加えて、今回ご紹介するマイボーム腺機能不全も一つの原因です。
目の油分不足の原因に、MGD(マイボーム腺機能不全)とは
今回の発表会では東邦大学医療センター大森病院眼科の堀裕一氏が登壇し、マイボーム腺機能不全について解説されました。
人間の目は乾燥しないように涙がでます。その成分の中には油分が含まれており、重要な役割を果たすのです。この油分を分泌するのがまぶたの内側にあるマイボーム腺というもので、開口部が詰まったり、機能が低下すると油分が減ってしまいます。油分が減ると目の乾燥や、異物感などにつながるとのことです。
MGDの認知度が実は低い
ただしこのMGDは広く知られていません。発表会の中でルミナス・ビー ジャパン株式会社 Vision事業部 副事業部長 飯山弘晃氏が「ドライアイに関しての意識調査」を発表しました。
それによると、MGDとドライアイの違いを理解している医師は29%にとどまっており、70%以上の医師が違いを意識できていないという事実が明らかになっています。
またドライアイと診断されて眼科で治療を受けている患者さんの中でも、MGDを「知らない、初めて聞いた」という人が84%を占めています。
MGD治療として注目を集めているのが光を使った治療機「OptiLight」
実はマイボーム腺機能不全の治療には自分でできる方法から、眼科で行ってもらう処置などさまざまあります。
セルフケアできるものとしてはアイマスクであたためる方法、眼科で行う処置には油脂の蓄積の予防など。その中でも眼科で行う処置の中で新しい治療として注目を集めているのがIPLです。
IPLとはIntense Pulsed Lightの略で、光を当てて炎症を取り除く治療が行えます。今回発表されたのはマイボーム腺機能不全(MGD)を伴うドライアイに対する治療を目的として承認されたIPL治療機「OptiLight」です。
これまでは美容皮膚科で用いられてきましたが、この機械を下瞼あたりにあてることでマイボーム腺の機能を改善することがわかりました。具体的にはマイボーム腺の詰まりを改善したり、機能の修復などを行えるとのことです。
MGDの周知を会社としておこなっていきたい
スマホやパソコンの長時間の使用や、エアコン、コンタクトレンズの普及など、わたしたち現代人は常に目に負担がかかっています。日本では2200万人以上いるとされるドライアイ患者。そのうちの86%がマイボーム腺機能不全の可能性もあるとのことです。
ただ先述した通りドライアイ患者の中でも84%がMGDを知らない現状もあります。ルミナス・ビー ジャパン株式会社は今後もMGDの周知を図っていくとのこと。ドライアイを治療する新たなIPL治療器に今後も注目が集まります。
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