
宅配弁当食べた『144人発症・1人死亡』 「腸炎ビブリオ」集団食中毒 【注意すべきポイント】とは…
北海道・旭川市保健所は2日、市内の業者が製造した宅配弁当を食べた144人が、食中毒症状を訴えたと発表。
トレンドニュースキャスター取材班は、保健所の担当者から詳しい話を聞いた。
144人が発熱、下痢などを発症
旭川市保健所によると、先月25日『昼めし屋』が提供した弁当を692人が食べた。

うち144人(13~81歳)が発熱、下痢、おう吐、腹痛などを発症した。
また、60代男性が死亡したが、食中毒との因果関係は不明。
複数の発症者から腸炎ビブリオ
保健所が検査したところ、複数の発症者から「腸炎ビブリオ」を検出した。
なお、弁当店が提供したメニューは、ザンギ弁当や魚の唐揚げ弁当など。
保健所は、これらの弁当が原因の食中毒と断定。
しかし、どのメニューが直接的な原因となったかについては分かっていない。
食品衛生法に基づき、店に対して1日間の営業停止を命じた。
沿岸の海水などに生息
腸炎ビブリオは、沿岸の海水や海泥中に生息する好塩性の細菌。
水温が15℃以上になると活発化し、特に35~37℃の環境で最も増殖する。
食塩濃度が高い環境(1~8%)で増殖し、真水には弱い特徴がある。

腸炎ビブリオによる食中毒の主な原因食品は、寿司や刺身などの非加熱の魚介類。
また、焼き魚による食中毒も見られるが、これは二次汚染や加熱不足が原因と考えられる。
腸炎ビブリオ食中毒の主な症状は、激しい腹痛と水様性の下痢、発熱など。
高齢者や基礎疾患のある人は、重症化することがある。
流水でよく洗う
腸炎ビブリオ食中毒を予防するためには、
・調理前の魚介類は真水(流水)でよく洗う。
・10℃以下の低温で保存する。
・食材の中心まで十分な加熱を行う。
・調理の変わり目にはよく手を洗う。
・使用する調理器具は専用のものを使用するか、他の食材に使用する前に良く洗い消毒する。
これらの対策を講じることで、腸炎ビブリオによる食中毒のリスクを大幅に減らすことができる。
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