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むし歯・口臭・口元印象…原因は“歯並び”かも? 春に見直したい「噛み合わせ習慣」を歯科医が解説

新生活が始まる春は、第一印象を見直したくなる季節。口元の印象が気になって、「歯並びを整えたい」「噛みにくさを何とかしたい」と考える人も多いのではないだろうか。だが、歯並びや噛み合わせの問題は、見た目だけにとどまらない。むし歯や歯周病、口臭、食べ方、発音など、日常生活にも大きく関わっているという。地域のかかりつけ医として幅広い年代を診る、津島オリーブおとなこども歯科の山口陽子先生に話を聞いた。

歯並びの乱れは“見た目”だけの問題ではない

山口先生によると、歯が重なって生えている部分は歯ブラシが届きにくく、むし歯や歯周病のリスクが高くなりやすいという。さらに、それが口臭につながる可能性もある。

また、噛み合わせのバランスが悪いと特定の歯に負担が集中し、歯がすり減ったり割れたりすることもある。症状が進めば、抜歯のリスクが高まるケースもあるそうだ。特に受け口の方では、年齢を重ねるにつれて歯の残存数が少なくなる傾向を感じるという。

「出っ歯のお子さんは前歯をぶつける外傷も比較的多く、お口が閉じにくいことで汚れが残りやすく、むし歯のリスクも高くなります」と山口先生。歯並びや噛み合わせの乱れは、顎関節症の原因になることもあるという。

歯並びは、子どもの頃の習慣でも変わってくる

将来の歯並びや噛み合わせには、子どもの頃の生活習慣も深く関わっている。特に気をつけたいのが「口呼吸」だ。

口呼吸になると唾液が減って口の中が乾燥し、むし歯や歯肉炎、口臭のリスクが高まる。さらに、舌の位置にも影響する。正常な状態では舌は上あごについており、その力が上あごの成長を助けるが、口呼吸の子どもは舌が下がりやすく、上あごの成長が妨げられて歯並びが悪くなる原因になるという。

飲み込み方や食事中の姿勢も重要だ。足の裏をしっかり床につけ、左右の奥歯でバランスよく噛むことが、お口の健やかな成長につながるそうだ。

口元の悩みは、矯正だけが選択肢ではない

口元の悩みというと矯正治療を思い浮かべる人が多いが、山口先生は「状態によっては別の方法が向いていることもあります」と話す。

たとえば「全体の歯並びはそれほど気にならないが、数本だけ見た目が気になる」という場合には、矯正ではなくセラミックなどの補綴治療で負担を抑えられることもある。歯の黄ばみや着色が気になる場合は、専門的なクリーニングやホワイトニングも選択肢だ。

また、マスク生活をきっかけに口臭を気にする人も増えたが、口臭は日頃の口腔ケアや定期的なクリーニングで改善が期待できることもあるという。

妊娠前後や中高年は、口元の見直しも“早め”が大切

山口先生はマタニティ歯科にも取り組んでおり、妊娠を見据えた口元ケアの重要性も指摘する。

妊娠中はレントゲンや使える薬、治療期間に制限があるため、できれば妊娠前に必要な治療を終えておくのが理想だという。さらに妊娠中はつわりやホルモンバランスの変化でお口のトラブルが起こりやすいため、体調のよい時期に定期受診するのがおすすめだそうだ。

一方、中高年で矯正治療を考える場合は、歯周病リスクも踏まえて慎重に進めることが大切になる。

今日からできるセルフケアは「あ・い・う・べ体操」

口元の健康を守るうえで重要なのは、歯だけでなく、舌や口の周りの筋肉だという。山口先生がおすすめするのが、「あ・い・う・べ体操」。鏡の前で口をしっかり動かすことで、口周りの筋肉を鍛えられる。

普段の正しい状態は、「舌が上あごにつき、歯と歯は接触せず少し隙間があり、口は閉じている状態」。何気なくテレビを見ている時などに、自分の口元をチェックしてみるといいそうだ。

「しみる、痛い、いつもと違う症状がある場合は、早めに歯科を受診してください。症状がなくても、長くても3か月に1回は定期健診を受けていただけると、お口の健康を維持しやすいと思います」
新生活をきっかけに口元を見直すなら、見た目だけでなく“毎日使う場所”としての健康にも目を向けたい。

取材協力
津島オリーブおとなこども歯科
院長 山口 陽子 先生
https://www.ydc.life

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