ホームレス支援NPOとスマホ企業が提携、ホームレスの通信貧困解消に向けた新たな一歩
大阪市北区に拠点を置く認定NPO法人Homedoorは、ホームレス当事者の支援をさらに進めるため、誰でもスマホを展開する株式会社アーラリンクと業務提携を結び、2024年4月15日よりHomedoor事務所にて『誰でもスマホ』の代理店業務を開始した。
誰でもスマホを展開する株式会社アーラリンクは、通信困窮者支援を念頭に携帯電話契約者30,000人いる格安スマホ会社。2024年3月には、困っている方の声なき声をメディアへ積極的に共有し、その実情を多くの方に届ける活動「誰でもスマホ リサーチセンター」も展開している。
ホームレスと通信貧困問題
ホームレス当事者は、住居や仕事を得るために電話番号が必要だが、多くの場合、携帯電話を持つことが困難である。生活苦から料金の滞納による契約解除経験がある人は、再契約する事が難しいのが現状。
衣食住と携帯電話をワンストップで支援
これまで実施してきた『誰でもスマホ』の紹介とは異なり、今回の提携ではHomedoorで携帯電話の契約や受け渡しがスムーズに行えるようになり、当事者が直面する交通費の負担や時間の問題も解消される見込みだ。Homedoorは、シェルターに滞在する当事者に即日で衣食住と携帯電話を提供することで、ホームレス問題と通信の貧困という二つの問題を同時に解決する支援を展開していきたいとしている。
この新しい取り組みにより、居住支援や就労支援が一層強化されることが期待され、さらにHomedoorへの相談者以外にも新規契約の対応を行い、支援団体に相談ができなかった方々へもアウトリーチすることが可能になる。今回の提携によってHomedoorの支援がより多くの人々に届くことになりそうだ。
Homedoorについて
代表:川口加奈
「ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造をつくる」という理念のもと、2010年に設立。ホームレスの方々へのシェルターの提供やカフェ「おかえりキッチン」の運営、再出発支援、講演等を行っている。また、ホームレスの方々の多くが自転車修理を得意とすることから始まったシェアサイクル「HUBchari(ハブチャリ)」は、大阪市内に500以上のポートを展開。
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