若手女医の「結婚」事情とは… 現役医師が詳細を内部レポート
少しずつ、医師の中で女性の割合が増えてきた。
女性医師の悩みの一つとして、結婚のタイミングがある。
医師としてのキャリアを積みながら、結婚するというのは難しいと考える若手女医は多い。
一般的な医師のキャリア
男女問わず、医師のキャリアは医学部を6年間で卒業し、初期研修医という期間を2年終えてから、自分の専門科を決める。
つまり、初期研修医が終わると、すでに最低でも26歳になっている。
初期研修医中は、よほど時間に余裕がある病院で研修しない限りは、なかなか結婚する時間がない。
初期研修医が終われば一般的に医局に入る。
医局とは会社の本社のようなもの
医局は、それぞれの大学病院、科によって1つ存在する。
例えば、東京大学消化器内科が1つの医局となる。
医局に入ると、出向先として勤務先の病院を指定される。
拒否権は、ほぼないといって過言ではない。
勤務先が予測できないため、結婚していてもお互い単身赴任になってしまうことも少なくない。
それが理由で、結婚を見送る人もいる。
専門研修は3~4年間
医局に入ると、まずはその科の専門医を目指す。
このために、3~4年は必要だ。
この期間に、勤務先を変更するように指示がでることがある。
専門研修は、専門科を必死に学んでいくため、初期研修医中よりも多忙なことも多い。
なかなか結婚を意識して働くのは難しい。
しっかりと1日中休める日が、ほぼないことが多いのでいわゆる婚活もしにくい。
そして専門医を取得する頃になると、最低でも29、30歳になっている。
女医が結婚する時期
最近は、初期研修医が終わるタイミングで、結婚する人が増えている印象だ。
初期研修医が終わり、専門研修に入る時に引っ越しすることも多く、この時期に合わせてライフイベントを入れるのは理にかなっている。
また、妊娠・出産の時期も考えて、より早めに結婚するカップルもいる。
つまり、大学卒業後すぐに結婚するパターンが増えている。
しかし、金銭的に結婚しにくいのが問題点だ。
働きやすい環境づくりが必須
医師のキャリアも積みつつ、結婚しやすい環境作りは必須だ。
特に若手女医には妊娠・出産の悩みもある。
最近では、女医が働きやすい職場や科も増えてきているがまだほんの一部だけだ。
日本中で、若手女医が働きやすい環境が増えていくのを望むばかりだ。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。
日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。
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