美しくも怖い……世界に点在する海の大穴「ブルーホール」

 世界の絶景といえば、イエローナイフのオーロラ、オーストラリアのエアーズロックなどありますが、海などにぽっかり出来た「ブルーホール」も美しくため息がもれてしまいます。
 周囲の海水とは明らかに違う色をしているブルーホールは神秘的である一方、見るからに底が見えないほど奥深く、恐怖も合わせて感じます。

 今回はそんな不思議な絶景、世界の「ブルーホール」を紹介します。

「怪物の寝床」と呼ばれるベリーズのグレートブルーホール

 中央アメリカ北東部、メキシコとグアテマラに挟まれるようにある小さな国ベリーズ。美しい真っ青な海に世界第2位の広さがある珊瑚礁は世界遺産にもなっています。この珊瑚礁内にあるのが世界最大級のブルーホールです。その規模、幅は約300メートル、深さは約125メートルで、「グレートブルーホール」と呼ばれています。また現地では「怪物の寝床」とも呼ばれています。その深さから約90メートル程度で全く光が届かず、酸素も無いため生物もいないそうです。

南シナ海にある水深300メートルのブルーホール

 南シナ海のパラセル諸島沖の環礁にぽっかりと穴が空いているように見えるブルーホール。上空から見ると、美しくもあり畏怖を覚えるほど深い青色をしています。
 近年、研究や探索が始まったこともあり、あまり実態が分かっていないようですが、中国の研究機関によると、幅は約130メートルで、その深さは約300メートル。これは、世界で最も深いブルーホールなのではと言われています。比較的浅い層には20種類以上の魚が生息しているのが確認されていますが、水深100メートルを超えると酸素がなく、生き物がいる可能性は低いと言われています。
 このブルーホールは「三沙永楽龍洞」という名称が付いていますが、地元民からは「海の神様がいる」と称えられているそうです。

観光客にも大人気、バヌアツのファニーなブルーホール

 南太平洋に浮かぶバヌアツ共和国。ここにあるブルーホールはこれまで紹介してきたものとは違った形態をしています。この国の最大の島、エスピリトゥサント島のジャングル内にブルーホールがあり、しかも確認されているだけで6つあり、その水の色はそれぞれ違って見えるそうです。そのひとつマテブルブルーホールの幅は約50メートル、深さは18メートルで、観光客にも人気でターザンのように木に括りつけられたロープから飛び込むことも出来るようです。

“砂の滝”が圧巻…… バハマ諸島のブルーホール

 西インド・バハマ諸島にあるのが直径約100メートル、深さ220メートルの「ディーンズ・ブルーホール」。海中の写真は多く存在し、どれも見とれてしまうほど美しい物ばかりです。なかでも海中で零れ落ちていく砂の様子が、まさに滝のようで神秘的で圧巻です。ダイバーに愛されるこのブルーホールは、フリーダイビングの国際大会が開かれています。

 さて、いくつか有名なブルーホールを紹介しましたがいかがだったでしょうか。これらの他にもブルーホールはいくつもありますが、まだまだ未知な部分も多く、最も深いホールは定説をみません。しかし、いずれも美しさ、神秘さがあり、人気スポットになっていますが、ビジュアルの畏怖、そして実際に死亡事故も起きてしまう危険な場所でもあるのがブルーホールです。

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