偶然の出会いを楽しむ。銘柄がわからない日本酒のサブスクリプション『SAKEPOST』
地域資源の活用をテーマに活動する株式会社FARM8では、2021年から日本酒の定期便『SAKEPOST』を展開している。毎月ランダムに3種類、少量サイズの日本酒がポストに届くサブスクリプションサービスで、全国にあまり流通していない地酒の飲み比べができる。2023年5月には、それまで新潟県内に限定していた提携酒蔵を全国70蔵以上へ拡大した。日本酒を通して地域の魅力を伝えることを目標としている。
銘柄に左右されずに日本酒を飲める機会を
『SAKEPOST』は、毎月100mlの日本酒が3種類届くサブスクリプションサービスだ。少量サイズなので、日本酒にあまり触れたことがない人でも気軽に飲み比べを楽しめる。ポストに入るサイズなので受け取り不要、持ち運びも便利で、キャンプやBBQ、釣りなどのアウトドアにもおすすめ。
『SAKEPOST』のパッケージには銘柄が書かれておらず、QRコードを読み込むことで銘柄や原材料などを確認できる仕様になっている。これは有名な銘柄に偏らず、新しい日本酒との出会いを生み出すための工夫だ。日本酒には数えきれないほど多くの銘柄があり、それぞれに特徴がある。有名な銘柄だけでなく、もっと多くの日本酒を飲んでほしい。それがひいては多様な酒蔵が長く続いていくことにつながるのではないか、そんな願いが込められている。
蔵人にお客さんの声を届ける
もうひとつの特徴は、実際に飲んでいる人の声を酒蔵に伝えられる機能だ。味わいや香り、合わせたいおつまみなどの質問に回答すると、今まで答えた人の割合がグラフになって表示されるほか、「好みの味だった」「このつまみと相性抜群だった」など直接メッセージを送る機能もある。これだけSNSが発達した世界でも、蔵人まで飲み手の気持ちが届いていることは稀なのだという。このサービスを通して、お客さんからのフィードバックを得ること、蔵人の方々がその酒蔵で働く喜びを感じることができる。年齢問わず造り手全員に感謝を伝えられたらと、『SAKEPOST』に届いた声は紙に印刷して酒蔵に渡し、回覧板のように全員で閲覧する蔵もあるのだそうだ。
土地によって異なる日本酒。その多様性を守り続けるために
地域の酒米と水から造られることの多い日本酒は、その地域の特色を出しやすいという特徴がある。それだけでなく、天候などの地域環境や長年受け継いできた蔵元の哲学、地域コミュニティの文化によっても味わいは変わるもの。有名無名に関わらずさまざまな日本酒を飲んでもらうことで各蔵のお酒を飲むきっかけを作り、蔵人の酒造りのモチベーション向上にも繋げ、酒蔵やその地域へと訪れる最初のとっかかりを作る。こうした連鎖が日本酒の多様性を維持していくのかもしれない。
『SAKEPOST』の定期購入は、公式サイトから。日本酒好き、少量で全国の日本酒を飲み比べてみたいという方は、ぜひチェックしてみては。
https://sakepost.jp/
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