
誤って『毒入りこんにゃく芋』提供 中学生11人が医療機関受診 郷土料理「のっぺ汁」を食べたところ…
新潟・上越市は、市の施設で誤って「毒入りこんにゃく芋」を提供し、中学生12人がのどや舌のしびれを訴えたと公表。
夕食にのっぺ汁
市によると、8日、首都圏の中学生16人が、田舎体験プログラムで『大島庄屋の家』を訪問した。
その日の夕食には、新潟の郷土料理「のっぺ汁」が出された。

それを食べた12人がしびれを訴え、うち11人が医療機関を受診。
毒消しが必要
提供されたのっぺ汁は、本来はサトイモを使用するはずが、誤ってこんにゃく芋を使ってしまった。
なお、こんにゃく芋には強い毒性があるため、毒消しを行う必要がある。

しかし、サトイモと誤認していたため毒消しをせず、下ゆでをした後に、冷凍保存したものを提供したという。
劇薬にも指定
こんにゃく芋に含まれる主な毒素は、シュウ酸カルシウムとグルコマンナン。
シュウ酸カルシウムは、細かい針状結晶の不溶性の成分で、皮膚や粘膜に触れるとチクチクして、かゆみを引き起こす作用がある。
さらに、灼熱感や痛みなど重症化するケースもあり、毒性をもつ物質として劇薬にも指定。

また、グルコマンナンは水溶性食物繊維。
少量で満腹感を得られるなどのメリットはあるが、大量に摂取すると、腸閉塞を発症する危険性をあわせ持つ。
製品化されたこんにゃくには毒性なし
そのため、こんにゃく芋を安全に食べるためには、毒消しを行う必要がある。
一般的には、水酸化カルシウムを使用して毒抜きを行う。

結果として、こんにゃくの製造過程でシュウ酸カルシウムが中和されるため、製品化されたこんにゃくに毒性はない。
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