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『アトムの童』トラブル最高!?よりアトムらしいゲームのために

5000万返済のため、なんとかインド投資家からの貸付を取り付けないといけない那由他(山﨑賢人)たち。くわえて、小山田(皆川猿時)の息がかかった鵜飼(林泰文)の裏切り行為により、完成間近にも関わらずゲームデータが消えてしまった……!

果たして、アトム玩具はこの窮地をどうやって乗り越えるのか?

山崎賢人 さん(画像は山崎賢人Instagram:@kentooyamazakiから)

ツッコミ所がどうでもよくなるくらいの“引力”

「普通バックアップデータを取っておくでしょう」「発売前のゲームデータを社外でやりとりするのは論外」などなど、ツッコミたい所は山ほどある。

しかし、それらがどうでもよくなるくらいに、山﨑賢人を筆頭とするメインキャストたちの演技が素晴らしい。

ゲームデータを消したのは、やはり、家族を人質に取られた鵜飼の仕業だった。なんとかゲームデータを復旧しようとあくせくする那由他や隼人(松下洸平)たち。インド投資家がやってくる10日後までにゲーム完成を間に合わせるため、データ復旧を外注することに決める。

それをきっかけに、意見の相違で那由他と隼人はぶつかってしまうのだが、決裂からの和解に至る流れが、なんとも素晴らしかった。ジョンドゥらしい、アトムらしいゲーム作りにこだわりたい隼人。5000万返済のミッションをクリアするべく大人になろうとした那由他。お互いに強く意見をぶつけ合うが、根本にある「良いゲームを作りたい」気持ちは一緒だったのだ。

アトム玩具の元社長で海(岸井ゆきの)の父親・富永繁雄(風間杜夫)も言っていた。「ものづくりは信頼が大事だ」と。どんなに絶体絶命な状況でも、諦めずに手を取り合ったアトム玩具は、もうすでに立派なチームになっている。鵜飼が寝返る気持ちも、わかる。

鵜飼の運命やいかに?

結局、ゲーム復旧は外注に頼らずに、自力でやり遂げた那由他たち。最後の最後で小山田に「もう一度ゲームデータを消せ」と言われる鵜飼だが、それはしなかった。正式にアトム玩具の社員になることが決まったようである。

小山田や興津社長(オダギリジョー)が、そう簡単に鵜飼を辞めさせ、アトム玩具に入ることを許すかどうかは、疑問が残るところだが……。鵜飼が僻地に飛ばされず、無事にアトム玩具に仲間入りできることを願う。

それにしても、いくら家族を人質に取られていたからって、ゲームデータまで消去した鵜飼をあたたかく許してくれるアトム玩具の方たち……優しすぎないだろうか。

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