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コンプライアンスに関するトータルソリューションを提供するLRNが日本進出、混迷極める企業に向けてサービスを展開

5月16日、ソフトウェアなどを利用したアドバイザリーサービスやコンプライアンス管理プラットフォーム、eラーニングなどを提供する「LRN」が、都内で「日本市場進出の発表と企業倫理とコンプライアンスプログラムの有効性に関するメディアラウンドテーブル」を開催。ラウンドテーブルには、CEOのケビン・マイケルセン氏とCAOのタイ・フランシス氏が登壇し、2023年版の倫理・コンプライアンスプログラムの有効性に関する報告書をベースに、日本の企業倫理およびコンプライアンスの動向をグローバルデータと比較しながら、今後の企業倫理の在り方について説明した。

1994年に創業したLRNは、企業倫理とコンプライアンスの分野において、世界中で2,800社以上、日本では80社に支援。倫理およびコンプライアンス「E&C」に関する、企業研修プログラムを管理・提供するSaaS型プラットフォーム「LRNカタリスト」を提供しており、組織の行動規範を支援し倫理的な職場文化の構築において効果を発揮するとのこと。

登壇したケビン・マイケルセン氏は、アドバイザリー、ライブラリー、オーダーメイドの3つの柱から構成されているSaaSプラットフォームである「LRNカタリスト」において、企業に合わせたカスタマイズ性、行動規範やアンチマネーロンダリングなどの24の重要リスクの125以上のコースを各社ごとにカスタマイズして利用できるため、効果的に社員のエンゲージメントを高めるためのリーチを仕掛けられると説明した。また、モバイルソリューション分野にも展開しており、パソコンやインターネットが使用できない場所などでも利用できるとのことだ。

タイ・フランシス氏は、企業倫理とコンプライアンスの有効性について10年以上にわたって倫理コンプライアンス担当者を対象に調査を行っているとのことで、2023年度版では初めて日本について言及した報告書も発表した。こちらのデータは全世界1800件以上の回答のうち、日本のコンプライアンス担当者の回答は11%を占めたものである。

日本は有効性、革新性、トレーニングのベストプラクティスに関しては、グローバルと比較すると著しく下回っている。LRN独自のランキング指標で「効果的でない」として低く評価されたプログラムの割合が64%であり、中程度の影響は29%、影響度が大きいものは8%に留まった。

データ指標に対しても、日本のコンプライアンス意識は世界と比べると顕著であり、リアルタイムのインサイトを得て分析などを行う企業は、日本が40%、世界では62%という結果に。以上のことから、日本で提供するプログラムは、より研修効果を高め社員が使いやすいプラットフォームを提供すること、また日本の経営者に機能改善のプライオリティについて調査したところ、行動規範とポリシーをより簡単に検索できるようにすると目標を掲げた。

ケビン・マイケルセン氏は、「世界中の様々な企業が、規制の強化やサプライチェーンによる混乱など、深刻な状況の中に身を置いている。倫理的な企業文化と業績の関連性は強い相関関係があるため、これらの課題を乗り切り、今後も続くであろう困難な状況を乗り切るために、ますます重要になると考えています」とコメントした。

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