
F1王者が惚れたウイスキーとは? その一滴に宿る「精度」と「物語」
酒を選ぶ基準において、味や希少性だけでなく、その一本に込められた造り手の想いや背景までを意識する者は、まだ多くないかもしれない。しかし、そうした“背景価値”まで含めて消費者に届けようとしているのが、REM株式会社が展開する酒類販売ブランド「813KAGA SPIRITS LABEL」だ。
英国発のプレミアムスピリッツを中心に、品質のみならず、造り手の哲学や文化、物語を丁寧に伝える。同社を率いる加賀﨑彰人代表取締役に、その取り組みと今後の展望を聞いた。
希少性以上に価値のある「背景」を届ける
REM株式会社が手がけるのは、希少性と背景価値を備えたプレミアム酒類の輸入販売だ。加賀﨑氏は「単に商品を届けるのではなく、その一本に込められた造り手の哲学、文化、物語まで日本のお客様へ丁寧に届けたい」と話す。
特に注力しているのは、英国、スコットランド発のスピリッツ。品質はもちろん、思わず誰かに語りたくなるストーリーを持つブランドを選び、オンライン販売だけでなく、ギフト需要や体験価値まで見据えた提案を行っている。目指しているのは、ただ“飲む酒”ではなく、“所有する喜び”のある一本だという。

ブランド誕生のきっかけは、職人の魂が宿る“一滴”との出会い
「813KAGA SPIRITS LABEL」を立ち上げた背景には、日本ではまだあまり知られていない、優れたクラフトスピリッツとの出会いがあった。
加賀﨑氏は、世界には職人の技が光る素晴らしい酒が数多くある一方で、その魅力が十分に知られていない現実に強く心を動かされたという。珍しい酒を紹介するだけではなく、その背景にある造り手の哲学や情熱、積み重ねてきた時間まで含めて届けたい――。そんな思いから、このブランドは生まれた。
「味わいだけでなく、その物語まで楽しんでいただきたい」。その言葉には、単なる輸入販売にとどまらない姿勢がにじむ。

F1王者とマスターブレンダーが生んだ「Coachbuilt Whisky」
主力商品のひとつが、Coachbuilt Whiskyだ。F1元世界チャンピオンのジェンソン・バトン氏と、マスターブレンダーのジョージ・コウトサキス氏の美意識が重なって生まれた一本である。
特徴は、華やかさ、厚み、余韻のバランスの美しさ。第一印象のインパクトだけで終わらず、飲み進めるほどに表情が変わる奥行きのある味わいが魅力だという。

また、このウイスキーの面白さは、単に有名人の名を冠した商品ではない点にもある。加賀﨑氏は、モータースポーツとウイスキーづくりは一見別世界に見えても、根底には「精度への執念」という共通点があると語る。わずかな差が勝敗を分けるF1の世界と、香り、樽、原酒構成、余韻の設計で完成度が決まるウイスキーづくり。その妥協のないものづくりの精神が、この一本に結びついているという。

5大産地ブレンドが生む、奥行きと調和
Coachbuilt Whiskyの大きな特徴のひとつが、5大産地ブレンド、そしてシングルモルト45%という構成だ。
この設計によって生まれるのは、単なる飲みやすさではなく、5大産地それぞれの個性が一杯の中で美しく共演する体験だという。絶妙なブレンディングにより、シングルモルトの豊かな個性を損なうことなく、各産地の特徴が互いを支え合い、味わいに奥行きと調和をもたらす。
ウイスキーに詳しくない人でも、そのなめらかさや香りの広がりに自然と惹かれ、愛好家なら産地ごとの表情や職人技が緻密に設計された完成度の高さを感じられる――。そんな一本を目指している。

一本の酒を、記憶に残る体験へ
今後について加賀﨑氏は、単なる販売ブランドにとどまらず、プレミアムスピリッツの魅力を日本でより深く楽しんでもらうための“体験価値”まで広げていきたいと話す。
限定商品の提案、ブランド背景を伝えるコンテンツ発信、試飲会やコラボレーションなどを通じて、商品そのものだけでなく、その世界観まで届けていく考えだ。海外の優れたクラフトと日本の顧客をつなぐ窓口として、まだ知られていない価値あるブランドを丁寧に紹介していくことも、大きな挑戦のひとつだという。
「私たちが届けたいのは、お酒そのものだけではありません。その一本の背景にある情熱、哲学、そして人の物語です」
良いものがあふれる時代だからこそ、ただ消費される商品ではなく、心に残る価値を持つものを届けたい。REM株式会社の取り組みは、そんな時代のニーズに応える挑戦といえそうだ。

取材協力
REM株式会社
代表取締役 加賀﨑彰人
経営管理修士(MBA)/宅地建物取引士/さいたま商工会議所青年部第18代会長
REM株式会社(https://rem-corp.com)
813KAGA(https://813kaga.com)
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