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増え続ける患者数『77人発症・22人入院』 【ハンバーグ】集団食中毒 店は「営業自粛」を発表

島根県は12日、安来(やすぎ)市の飲食店で発生した食中毒事故の患者数が、計77人になったと発表。

女性がHUS発症

県の薬事衛生課によると、先月29日~今月7日に『グルメ&コーヒー舶来屋』を利用した客が、腹痛、下痢、血便などの食中毒症状を訴えた。

女性(20代)は、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症。

これまでに計22人が入院し、発症者はあわせて77人となった。

(画像:島根県庁)

保健所は、店が提供した食事が原因の『腸管出血性大腸菌(O157)』食中毒と断定。

ハンバーグの加熱不足が原因

発症者の多くは、厨房で調理したあと、鉄板にのせて提供された牛肉のハンバーグを食べている。

また、店のホームページでも「中はまだレアの状態」と説明。

(画像:舶来屋ホームページより)

そのため、保健所は今回の食中毒の原因は、ハンバーグの加熱不足とみている。

なお、該当期間に店を利用した客は約1,060人。

今後も患者数が増える可能性が高い。

少量の菌でも感染症状

腸管出血性大腸菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌の一種。

特にO157という血清型が有名で、少量の菌でも感染症状を引き起こすことがある。

主な感染経路は経口感染で、汚染された食品や水を摂取することで感染。

(画像:腸管出血性大腸菌O157 提供:東京都健康安全研究センター)

特に高齢者や乳幼児は重症化しやすく、溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こすことがある。

また、感染者の便や菌が付着した物に触れた後、手を洗わずに口に触れることで、二次感染が起こることも。

今回、雲南市在住の小学生が、この店を利用していないにも関わらず、腸管出血性大腸菌(O157)に感染した。

手洗い&加熱&適切な保存

腸管出血性大腸菌O157による食中毒を予防するためには、

手洗い:調理前、食事前、トイレ使用後には必ず石けんと流水で手を洗う。

食品の加熱:食品は中心部まで、75℃で1分間以上加熱。

(画像:腸管出血性大腸菌O157 提供:東京都健康安全研究センター)

生肉の取り扱い:生肉や加熱不十分な肉料理は避け、特に高齢者や乳幼児には提供しない。

食品の保存:調理後の食品は速やかに摂取し、残った食品は冷蔵保存するか、翌日に持ち越さない。

店はホームページで謝罪

なお、舶来屋はホームページ上で「体調を崩されたお客様には、多大なご迷惑をおかけしました」と謝罪。

(画像:舶来屋ホームページより)

また「もうしばらく営業を自粛させていただきます」などとコメントした。

そして、保健所はこの店を利用した人で胃腸炎の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し、保健所に連絡するよう呼びかけている。

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