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『売るコメがない』 米屋が深刻な苦境に… 廃業が「2年連続で増加」

帝国データバンクは、いわゆる「米屋(米穀店)」における、倒産・休廃業解散の発生状況について調査・分析を実施。

その結果を、公表した。

過去5年間では最多

「令和の米騒動」といわれるコメ不足を背景に、コメを専門に取り扱う「街の米屋」の廃業が目立ってきた。

2024年度(2024年4月~25年3月)に発生した、米穀類の卸売や販売を手がける「米屋」の休廃業・解散(以下「廃業」)は、累計88件。

前年度(80件)から2年連続で増加したほか、コロナ禍以降の過去5年間では最多を更新した。

仕入れ価格が大幅に高騰

米屋はこれまで、コメ販売の自由化により、大手スーパーとの販売競争が激化したことなどを背景に淘汰が進んできた。

しかし、近時は天候不順や病害の発生、農家の減少から全国的なコメ不足が起こり、2024年夏以降に米屋で在庫量が不足する事態に陥るケースが発生。

その結果、予定していた量を仕入れることができなくなり、取引先からの引き合いが強くても販売ができなくなった米屋や、仕入れ価格が大幅に高騰した。

一方で、価格へ転嫁できずに業績が悪化し、一時休業や廃業を余儀なくされる米屋が増加している。

約5割が業績悪化

2024年度の米屋における損益状況をみると、25.2%の米屋が前年度から「減益」となった。

また、22.4%は「赤字」に転落し、赤字・減益を合わせた「業績悪化」の割合は47.6%。

コメ不足を背景に、在庫分のコメが高値で取引できたことで売り上げは増加したものの、新米の仕入れコストが想定以上に増加したことで、収益力が大幅に低下した米屋も多かった。

実際に、JAグループをはじめとするコメの集荷業者が相対で取引する価格は、2024年産の新米(出回り~2月まで)の平均で、玄米60kgあたり2万4,383円。

前年産から約6割、5年間では約7割値上がりした。

「米屋で売るコメがない」

足元では、仕入先を広げながら販売先を既存顧客に限定するなど、消費者の手に届くまで安定した米の供給に努める米屋も多い。

ただ、品薄感が強まる食品スーパーや大型チェーン店以上に「コメが回ってこない」といった声も聞かれ、「米屋で売るコメがない」ことに対する危機感が強まっている。

そのため、コメ不足を理由に廃業・倒産するケースは、2025年度も増加する可能性がある。

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