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食物繊維は発酵性、腸からはじまるウェルビーイングな生活目指す!発酵性食物繊維普及プロジェクト発足

一般社団法人 発酵性食物繊維普及プロジェクトによる、「『発酵性食物繊維』普及プロジェクト発足セミナー&発表会」が4月10日(木)に開催。当日は、発酵性食物繊維の周知と普及を目的とした、発足セミナーと記者発表会が行われた。

近年、現代社会において、いかに健康に過ごせる時間をより長くしていくためにウェルビーイングな生活が注目されている。このような背景の中で科学や技術の進歩によって、腸に関する研究が進み、腸内細菌が生み出す成分(腸内代謝物)がヒトの身体にもたらす様々な効果が明らかになってきている。

この腸内細菌が腸内代謝物を作り出す要になるのが「発酵性食物繊維」。しかし、今年4月から日本人の食事摂取基準の改定により「食物繊維の目標量」が見直される中、日本における食物繊維の摂取量はWHOが推奨している目標量よりもはるかに少ない現状がある。

発酵性食物繊維を摂ることの大切さを、関連する企業が連携し、アカデミアとともにあらためて発信することで日本に暮らす方々が「腸からはじまるウェルビーイングな日常」を送れることを目指し、「一般社団法人 発酵性食物繊維普及プロジェクト」が発足した。

当日の第一部では、一般社団法人日本食物繊維学会 理事長、大妻女子大学 家政学部 教授の青江誠一郎氏による「日本人の食物繊維摂取の実態と『発酵性食物繊維』の有用性」、一般社団法人日本ガットフレイル会議 理事長、京都府立医科大学大学院 医学研究科 教授の内藤裕二氏による「『発酵性食物繊維』の健康効果と最新研究」という二つの特別講演が行われた。

発酵性食物繊維とは、腸内の有用菌により発酵を受ける食物繊維で、発酵産物である短鎖脂肪酸が宿主に有益な作用をもたらすものを指す。普段の食生活で摂取できる発酵性食物繊維は、ごぼうやたまねぎに含まれるイヌリン、ブロッコリーやニンジンに含まれるペクチン、発芽玄米や全粒小麦に含まれるアラビノキシランなどがある。

発酵性食物繊維を摂ることで、感染性および抗生物質による下痢の有病率と期間を減らす、炎症性腸疾患に関連する炎症および症状を軽減、満腹感と体重減少を促進し肥満を予防する、などの健康効果が期待できる。

「食物繊維」と言っても、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の区分から、発酵性と非発酵性で分類されるため、「腸活」を意識する際は、ヒトの消化酵素で分解・吸収されずに大腸に到達し、大腸に生息する微生物のエサになる「発酵性食物繊維」を摂ることが推奨されている。

第二部では、プロジェクトへの参画企業8社のうち6社の代表者が集い、腸活や発酵性食物繊維を特徴とした商品などについてトークセッションを行った。冒頭のプロジェクト紹介として、事務局長の西沢邦浩氏は、発酵性食物繊維を取り入れた食生活を推進していくために「発酵性食物繊維+3グラム生活」を提唱。また、「発酵性食物繊維普及の日」として「5月18日(ファイバー)」が記念日として制定されたことも発表した。

また、同プロジェクト発足のきっかけをつくった株式会社Mizkan 執行役員 日本+アジア事業 CINO 石垣浩司氏は「発酵接触物繊維をもっと広めたいなと思い、今回いろんな方々に協力をいただいて、世の中にぜひとも社会実装したいということで、声をかけてこういう形になりました」とコメント。

そして自身の経験として「発酵性食物繊維の食生活が始まってですね、これで2、3年くらいになりますけど、始めてから実感がすごかったです」と述べ、「これまで100人以上の方に発酵性食物を紹介してきました。今までミツカンの中で、いろんな食品を紹介してきて、いろんな話を聞くんですけども、これほど反響のあったものはないです」と、発酵性食物繊維の反響の大きさを語った。

参画企業の日本ケロッグ合同会社は、お通じ改善を訴求している「オールブラン」を紹介。株式会社ドールは、バナナの商品ラベルに発酵性食物繊維を表記し「バナ活の日」といった店頭プログラムを実施していることなどを告知。ホクト株式会社は、きのこは食物繊維が豊富なため、店頭で発酵性食物繊維の発信を強化していくことを伝えた。

日清製粉株式会社は、小麦粉100gの中に約17gの食物繊維を含有し、そのうち約14gは多様な発酵性食物繊維という、日本初の高食物繊維小麦粉「アミュリア」を紹介。「アミュリア」は、黄色ではなく白い小麦粉でありながら、パン、お菓子、麺など幅広く使用できる小麦粉になっている。

フジ日本株式会社は、約20年間、発酵食物繊維の「イヌリン」を製造、販売、研究開発を行っている。イヌリンは腸内発酵性が非常に高く、整腸作用以外にも、腸が健康なことによって食後の血糖値を抑える作用、中性脂肪を下げる作用が働くこともアピールした。

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