食中毒を引き起こす「アニサキス」に注意! 現役医師が詳細解説
アニサキスという病気は、最近有名だ。
SNSでもよくサバやイカにいるアニサキスが投稿されている。
今回はアニサキスの特徴、予防法などについて解説する。
アニサキス(幼虫)は数センチ
一般的に、アニサキスの幼虫が問題となる。
アニサキスの幼虫は、2〜3cm程度の長さ、細さは最大1mm程度の細長くて白い寄生虫。
くねくねと動くのが特徴的で、目で見て確認できる大きさだ。
青魚に特に注意
アニサキスの幼虫は、サバ、サンマ、アジ、イワシなどの青魚が代表的な寄生先だ。
その他にも、イカ、サケ、カツオなどにも寄生する。
寄生先は魚の状態で変わる
魚が生きている時には、アニサキスの幼虫は内臓に寄生する。
魚が亡くなると、身の方に移動していく。
また、温度が上がっても身の方に移動していくといわれている。
つまり、内臓に近い身にアニサキスがいないかどうかチェックするのが大切だ。
養殖魚はリスクが低い
生きたプランクトンなどを食べることで、魚にアニサキスが寄生すると考えられている。
養殖魚は、乾燥した餌や冷凍した餌を食べていることが多いので、アニサキスが寄生しにくいのだ。
また、川魚や淡水魚、エビ、貝、イカ、タコなどは原因となるプランクトンを食べないので安全だといわれている。
アニサキス症に感染したら…
アニサキスが感染すると、強烈な腹痛を起こすことが多い。
ほとんどの場合、アニサキスは胃にいて、胃の粘膜が炎症を起こしてお腹が痛くなる。
治療は、胃カメラでアニサキスを取り除く。
また、炎症が治るまではしっかりと水分補給などが必要だ。
アニサキスを予防するには
予防するには、まずは目で見てアニサキスがいないかチェックすることが大切だ。
また、アニサキスは60℃以上の熱で1分以上加熱するか、24時間以上冷凍すると死滅する。
しっかりと火を通すか、スーパーなどで冷凍の魚を買うと安心だ。
また、アニサキスは傷つくとすぐに死滅する。
細かく魚を切ることでも予防できる。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。
日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。
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