
環境省が推進「デコ活」が全国で拡大、大阪では子どもたちが「エコラベル探し」
エネルギー価格の高騰、物価上昇などの生活課題から、各家庭でも「地球にも家計にもやさしい暮らし」が求められている昨今。環境省は、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動「デコ活」を推進。「デコ活」に関連するワークショップなどを通し、子どもから大人まで、エコやサステナブルについて考える機会も増えている。
7月19日・20日には「デコ活」の一環として、環境のことを考える取り組み「減CO2(ゲンコツ)行動」を推奨する大阪府・株式会社日本総合研究所(日本総研)による体験型プログラム「エコラベルハンターになろう!」が、うめきた・グランフロント大阪北館1Fナレッジプラザで開催『ナレッジキャピタル ワークショップフェス2025 SUMMER』内にて実施された。


ちなみに環境省による「デコ活」のワークショップは現在、全国各地で開かれている。節電や買いものの見直し、移動手段の選択など「日常のエコ行動」と向き合うきっかけとなっている。中でも注目されているのが、子どもたちが体験や学びを通し、地球の未来を守るためにどうすればいいのかを考えるイベント。ワークショップでの経験を、夏休みの自由研究の課題にあてる子どもたちも増えているという。今回の日本総研によるワークショップ「エコラベルハンターになろう!」も、夏休み自由学習「エコラベルハンター2025」連動企画ということもあり、自由研究にぴったりのプログラムとなった。

エコラベルとは、地球環境のことを考えて生産・販売されている商品に表示されるマークや目印のこと。エコラベルが表示された商品を選ぶことは、地球を守ることにつながるとされている。エコラベルには「気候変動を防ぐ」「エネルギー・輸送」「森林・資源」「環境配慮全般」などを示すマーク・目印がある。
「エコラベルハンターになろう!」は、参加者の子どもたちが、普段手にしている商品に印字されたエコラベルを探すというもの。エコラベル探しの前には、日本総研の佐々木努さん(創発戦略センター グリーン・マーケティング・ラボ ラボ長 チーフスペシャリスト)が、CO2の排出量が多くなるとどうなるのかを説明。

子どもたちは、2100年の大阪の夏の気温は42.7度を記録し、外で遊ぶことができなくなり、チョコレートや果物も食べられなくなる可能性があると聞き、「それは嫌」と首を左右に振った。そして将来そうならないために、子どもたちは真剣な表情でエコラベル探しに没頭。お菓子を手に持って「あった!」と喜ぶ場面があちこちで見られた。
日本総研の佐々木努さんは「エコラベルが付いている商品は世界各地にありますが、消費者の認知が広がっていないのが現状です」と話す。そのため、「『エコラベルが付いている商品っていいね』という方が増え、それらの商品を選ぶ機会が増えることで、環境に配慮した商品開発を進めるメーカーも多くなるのではないでしょうか。また、そういう声が小売・流通にも届けば、エコラベルが付いた商品を積極的に店頭に並べられるはず。そのためにもまず、お子さん、親御さんにエコラベルについて知っていただきたい。地道な活動ですが、世の中が変わるきっかけになって欲しい」と願う。
『ナレッジキャピタル ワークショップフェス2025 SUMMER』を担当する、一般社団法人ナレッジキャピタルの竹本美希さんは「ナレッジキャピタルはこれまで、『子どもたちの第三の学び場』としてワークショップフェスを行ってきました。環境に関連した企画は特に参加者のみなさまの意識の高さが感じられます。プログラムの内容もすごく分かりやすく、おもしろいものがたくさんあります」と明かす。

「地球沸騰化」と言われるほど、深刻な状況となっている温暖化。長期的な考え方を持ち、個々が少しずつ意識を変えていくことが求められている。環境省による「デコ活」はその第一歩になるのではないだろうか。
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