2人の女性講師に交際を迫り退職に追い込む 『悪魔』教頭の実態 高知県が公表
高知県教育委員会は12日、執拗に交際を迫り、2人の女性講師を退職に追い込んだ、当時小学校教頭だった男性の実態を明らかにした。
女性の弱みにつけ込む
県教委によると、土佐清水市立清水小学校の当時教頭だった男性は、2020年度に女性講師に「好きです」などと複数回メールを送信。
直前に教員採用試験を控えていた女性講師に、県教委幹部の実名を出して、口利きすることをにおわせた。
なお、教頭は既婚。
この事案は、学校の校長から市教委に報告された。
しかし、市教委が、処分の権限を持つ県教委に報告しなかったため、処分はなし。
教頭による自作自演も
さらに、この教頭は2022年度に別の女性講師に「愛しています」などと、SNSを使って執拗にメッセージを送り続け、再三に渡り交際を迫った。
この際、県教委幹部が書いたように見せかけた、教頭自作による嘘の手紙を渡した。
そこには、教頭が信頼できる優れた人間だと思わせる内容が書かれていた。
その上で「付き合えない場合は特別扱いしない」とのメッセージも送付。
事実をごまかし
なお、この件も校長から市教委に報告されたが、市教委は県教委に報告しなかった。
県教委は、被害者からの聞き取りなどを基に、2023年7月にようやくこの教頭を懲戒免職に。
なお、懲戒処分があまりに遅かった理由については、教頭が事実をごまかそうしたこと。
また、聞き取り後にも、教頭に関する新たな問題が次々に発覚したことなどをあげている。
取り返しのつかない事態
結果的に、被害を受けた2人の女性講師は、正式教諭への道を断念。
県教委は「被害者を精神的に深く傷つけ、教職の道を諦めざるを得ないような、取り返しのつかない事態を生じさせた」と結論付けた。
また、教委や学校の隠ぺい体質も指摘。
その上で、ハラスメント事案が二度と生じないよう、抜本的な防止策を図り、根絶に向けて取り組みを実行するとしている。
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