ロバート・ウォルターズ・ジャパン ブランドコンセプトを一新、DEI推進に注力
2月22日、グローバル人材に特化した人材紹介会社ロバート・ウォルターズ・ジャパンは、2024年の事業戦略とリブランディング説明会を実施。新ブランドコンセプトや人材業界のトレンド、新しい人材ソリューションについて説明した。
冒頭、CEO北東アジアのジェレミー・サンプソン氏は、日本における終身雇用制度という慣習が変わってきており、労働力の流動化が進んでいることを受けて、「採用事業においては、長期的な人との関係性、人々がキャリアアップしていく中で人と人とが手を取ってパートナーシップを築いていくことがこれまでになく重要になってきています。我々が日本に参入した当初は、バイリンガル採用に特化しているイメージを持たれていたかもしれません。ですが、現在は日系・外資系、英語レベルにかかわらず、すべての従業員の方を支援しています」とこれまでの事業遷移を説明。そして、「これまでの採用活動の領域を超えて、DEIサービスを通じて、より多くの価値や機会を提供することに注力していきたい」と事業方針を解説した。
新ブランドコンセプトについては、「単なるロゴやバナーの刷新ではなく、人材中心の当社のアプローチを反映させました」とし、クライアント企業と求職者の方、双方にとって成功をもたらすよう、長期的な関係に重きをおく企業であることを表明した。
続いて、マネージング・ディレクター東京のラチャナ・ラトラ氏が、昨今の人材業界のトレンドを紹介。
「今日、世界は急速に変化しています。その中で生き残っていくには、会社は本当の意味で多様性をもった人材を構築していかなければいけません」と話し、その一例として、「国際的な求職者に関しては、2017年に19パーセントだった転職成功率が、2023年には30パーセントまで上昇しました。これが意味するのは、国際的な人材が労働力においてますます割合が高まっているということだけではなく、彼らのスキルセットや視点が、多様な視点として受け入れられて、統合されてきていることを示唆しています」と国際的な人材が重要な役割を果たすことを説明した。
そして、企業はこのようなトレンドに柔軟に対応していくことが必要であり、人材獲得と従業員の維持には、多様性とインクルージョンが大切であることを示した。
最後に、コマーシャルディレクターの阿部容子氏が、新ソリューションである「DEI推進ロードマップサービス」と「女性リーダーシップ育成サービス」についてプレゼンした。
阿部氏は、「ビジネスの成功のため、優秀な人材を確保し、エンゲージメントを高め、離職を防止するには、DEI推進が非常に大きなポイントです。DEI推進は、イノベーションを生む力や収益性の向上など、ビジネスにポジティブな変化を与えます」とDEI推進の重要性を説いた上で、「多くの企業から『いい社員が集まらない』といった声をいただく中で気づいたのは、採用のプロセスにおいて、ダイバーシティの観点を排除している傾向が見えること」と採用における問題点を提示。
その問題に対応するべくローンチしたのが、企業が発している先入観やバイアスを見つけ出し、改善策を提案する「DEI推進ロードマップサービス」である。具体的には、7つのDEI確認項目を用い、12段階の採用プロセスにおける先入観やバイアスを抽出し、評価をレポートするサービスだ。
また、「女性リーダーシップ育成サービス」は、ロバート・ウォルターズ・グループ全体で試行錯誤を経て形にし、さらに専門家のアドバイスを取り入れた独自のリーダシッププログラムを、社外向けに提供開始したもので、各企業ニーズに沿ったグループプログラムと、個別コーチングプログラム、ライフステージに合わせたサポートプログラムの3つからなる。
阿部氏は、「私自身も産休を経て、今の仕事にフルタイムで復帰していますが、このプログラムを活用したことで、会社に貢献しようとエンゲージメントが上がったように思います」と、実体験での効果をアピールした。
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